他社からauひかりへの乗り換えは、特典を受け取るだけの話ではありません。解約金の発生タイミング、二重払いの期間、工事の日程——お金と時間の流れを設計しないと、受け取れるはずの還元を逃したり、ネットが使えない期間ができたりします。
この記事では、乗り換えを1つのプロジェクトとして捉え、いつ何をするべきかを時系列で整理します。
乗り換えの4つの原則
- auひかりの開通後に他社を解約する/ネットが使えない期間をつくらないため。
- 更新月を待たない判断もある/解約金が発生しないと最大50,000円分を逃します。
- 解約金の明細は必ず保管する/申請にコピーが必要です。
- レンタル機器の返却期限を確認する/遅れると違約金が発生する事業者があります。
まずはエリアと特典を確認
エリア外なら乗り換え自体が成立しません。判定だけなら申し込みは不要です。
※還元額・適用条件は申込窓口およびプランによって異なります。最新の内容は遷移先の公式ページでご確認ください。
乗り換えのタイムライン
- 現在の契約状況を確認する(1日)更新月がいつか、解約金はいくらか、工事費の残債はあるか。マイページで確認できます。この3つの数字が判断の起点です。
- auひかりのエリアを判定する(数分)戸建ては近畿・東海が原則対象外です。使えなければここで検討終了になります。
- auひかりを申し込む他社はまだ解約しません。プラン・プロバイダ・オプションの構成はこの段階で確定します。
- 工事日を調整する(数日〜1週間)繁忙期は枠が埋まります。希望日の1〜2ヶ月前に動くのが安全です。
- auひかりが開通する(申込から2週間〜1ヶ月半)接続を確認し、問題なく使えることを確かめます。
- 他社を解約するここで初めて解約します。解約金の明細は必ず保管してください。レンタル機器の返却期限も確認します。
- スタートサポートを申請する明細のコピーを同封して送付。申込月を含めて12ヶ月以内・1回のみです。
- auスマートバリューを申し込む自動では適用されません。My auまたはauショップで手続きします。
二重払いは避けられないが、最小化できる
auひかりの開通後に他社を解約するため、重なる期間の料金は両方に発生します。ただしこれは意図的に受け入れるコストです。
| やり方 | 二重払い | ネットが使えない期間 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 開通後に解約 | 2週間〜1ヶ月分 | なし | 推奨 |
| 先に解約 | なし | 2週間〜1ヶ月半 | 在宅勤務があると厳しい |
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二重払いは1ヶ月分でも5,000〜6,000円程度です。乗りかえ還元が最大50,000円あることを考えれば、確実性を取る価値は十分にあります。
二重払いを短くする工夫
- 解約は月末近くではなく、開通確認後すぐに手続きする
- 多くの事業者は解約月の料金が日割りにならないため、月初の解約は無駄が大きい
- ただし解約日を引き延ばすと今度は二重払いが延びるので、開通後は速やかに動く
更新月を待つか、待たないか
乗り換えで最も判断を迷うのがここです。auひかりの場合、一般的な常識とは逆の結論になることがあります。
| 選択 | 解約金 | スタートサポート | 上乗せCB | 差引 |
|---|---|---|---|---|
| 更新月まで待つ | 0円 | 対象外 | 対象外 | ±0円 |
| 解約金4,000円で乗り換え | -4,000円 | +最大30,000円 | +20,000円 | +46,000円 |
| 解約金20,000円で乗り換え | -20,000円 | +最大30,000円 | +20,000円 | +30,000円 |
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スタートサポートの上乗せキャッシュバックは「他社の解約金が実際に発生していること」が条件です。更新月ちょうどで解約すると、この20,000円が対象外になります。
解約金が30,000円以下であれば、待たずに乗り換えたほうが得になる計算です。ただし工事費の残債が加わるケースもあるため、自分の数字で確認してください。
乗り換え元の種類による違い
| 乗り換え元 | スタートサポート | 注意点 |
|---|---|---|
| 他社の光回線 | 対象 | 工事費の残債も確認する |
| ホームルーター | 対象 | 端末の残債が残っていることがある |
| モバイルルーター | 対象 | 同上 |
| ケーブルテレビのネット | 要確認 | テレビ契約と一体の場合は解約範囲に注意 |
| 新築入居(前の回線なし) | 対象外 | 50,000円分が受け取れない |
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光回線からの乗り換えだけでなく、ホームルーターやモバイルルーターからの切り替えも対象になります。「工事のいらないネットから光回線に変えたい」という人も適用できます。
フレッツ光系からの乗り換えは事情が違う
ドコモ光やソフトバンク光といった光コラボ同士なら「事業者変更」という手続きで、工事なしに乗り換えられる仕組みがあります。しかしauひかりは独自回線なので、この仕組みは使えません。
光コラボからauひかりへ移る場合
- 事業者変更ではなく、新規契約+解約という扱いになります
- auひかりの開通工事が必要です
- 電話番号の引き継ぎには制限がある場合があります
- NTTのi・ナンバーやISDN専用機器は利用できなくなります
- 緊急通報の自動通報装置を使っている場合、ひかり電話に申し込めません
逆に言えば、独自回線であることが混雑に強い理由でもあります。手続きの手間と引き換えに得られるものがある、という関係です。
解約時に忘れやすいこと
他社を解約するときのチェックリスト
- 解約金の明細を取得・保管する/スタートサポートの申請に必要。コピーを送付します
- 工事費の残債を確認する/一括請求されることがあります
- レンタル機器を返却する/ルーター、ONU、STBなど。期限を過ぎると違約金が発生する事業者があります
- メールアドレスの扱いを確認する/プロバイダのメールは解約で使えなくなります
- 固定電話の番号を確認する/引き継げるかどうかは条件によります
- オプションの解約漏れを確認する/回線だけ解約して有料オプションが残るケースがあります
乗り換えに関するよくある質問
乗り換え中にネットが使えない期間はできますか?
auひかりの開通を確認してから他社を解約すれば、使えない期間はできません。二重払いは発生しますが1ヶ月分程度です。開通までのつなぎとして、Wi-Fiレンタルを用意している窓口もあります。
固定電話の番号は引き継げますか?
条件によります。一部の電話番号や電話機は引き継げません。NTTのi・ナンバーやISDN専用の機器は利用できなくなり、2回線利用の場合は1回線になります。緊急通報の自動通報装置を使っている場合はひかり電話に申し込めないため、事前に確認してください。
プロバイダのメールアドレスは残せますか?
解約すると使えなくなるのが基本です。事業者によっては有料でメールアドレスのみ継続できるプランがあります。重要な連絡先に登録している場合は、乗り換え前にGmailなどへ移行しておくと安全です。
工事費の残債はどうなりますか?
他社側で一括請求されます。スタートサポートでは解約時に発生する費用として、残債を含めて負担してくれるケースがありますが、上限額があるため全額をカバーできないこともあります。事前に金額を確認してください。
同じ月に解約と開通を済ませたほうがいいですか?
多くの事業者は解約月の料金が日割りにならないため、月初に解約しても月末に解約しても同額です。それなら開通を確認してから落ち着いて解約するほうが安全です。ただし開通後に放置すると二重払いが延びるので、速やかに手続きしてください。
乗り換え後にやることはありますか?
2つあります。スタートサポートの申請(開通後・12ヶ月以内・1回のみ)と、auスマートバリューの申し込みです。どちらも自動では適用されません。開通日にまとめて済ませるのが確実です。
乗り換えでかかるお金の全体像
還元額だけを見ていると、支出側を見落とします。乗り換え全体の収支を並べて確認してください。
| 区分 | 項目 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 支出 | 他社の契約解除料 | 月額相当額程度 |
| 支出 | 他社の工事費残債 | 数千〜数万円 |
| 支出 | 二重払い(1ヶ月分) | 約5,000〜6,000円 |
| 支出 | auひかりの新規登録料 | 3,300〜4,950円 |
| 収入 | スタートサポート+上乗せ | 最大50,000円 |
| 収入 | 窓口独自のキャッシュバック | 窓口による |
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支出側の合計が還元額を下回るなら、乗り換えは金銭的にプラスです。多くのケースで還元が支出を上回りますが、他社の残債が大きい場合は逆転することもあります。必ず自分の数字で確認してください。
乗り換えのタイミングを月単位で考える
| 時期 | 工事の取りやすさ | おすすめ度 |
|---|---|---|
| 3〜4月 | 混雑。1〜2ヶ月待ちも | 避けたい |
| 5〜7月 | 比較的空いている | おすすめ |
| 8〜9月 | やや混雑 | 普通 |
| 10〜2月 | 空いている | おすすめ |
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成果条件として「申し込みから一定期間内の工事完了」が設定されている窓口もあります。繁忙期に申し込んで工事が大幅に遅れると、条件を満たせなくなる可能性があるため、時期の選択は思っている以上に重要です。
まとめ
この記事の要点
- auひかりの開通を確認してから他社を解約する。二重払い1ヶ月分は確実性のコスト。
- 解約金が30,000円以下なら、更新月を待たずに乗り換えたほうが得になることが多い。
- 光コラボからの乗り換えは事業者変更が使えず、新規契約+解約になる。工事が必要。
- 解約金の明細、レンタル機器の返却、メールアドレスの移行を忘れない。
- 開通後にスタートサポートの申請とauスマートバリューの申し込みが必要。
乗り換えは順番が命です。エリア判定から始めて、開通を確認してから解約する。この流れさえ守れば失敗しません。
Webからの申し込みで特典が適用されます
開通工事は日程を押さえた順に埋まっていきます。使いたい時期が決まっているなら、早めの手続きが確実です。
※本記事の内容は2026年8月時点の公開情報に基づく参考値です。金額および適用条件は予告なく変更される場合があります。
【出典・注記】
- 特典条件・電話サービスの制約:KDDIおよび正規代理店の公開情報
- 他社の解約金額・残債・返却条件は事業者および契約内容により異なります。表記の金額はすべて税込です。